レンジローバーヴェラールの欠点: 購入前に知っておきたいポイント

レンジローバーヴェラールの欠点: 購入前に知っておきたいポイント

レンジローバー・ヴェラールは、2017年の登場時からデザインの評価が高く、ミッドサイズながらレンジローバーらしい上質さを備えた人気モデルです。すっきりとした佇まいと高級感で、いまも所有欲をしっかり満たしてくれます。

ただ、購入を検討するなら、魅力の裏側にある弱点も知っておいて損はありません。この記事では、ヴェラールで「欠点」として語られやすいポイントを、公式スペックや輸入車専門店・買取店のデータと照らし合わせながら、断定しすぎずに整理します。あわせて、意外と見落とされがちな「リセール(残価)」の弱点にも触れます。

先に、この記事の要点です。

  1. パワートレインは現行の日本仕様が2.0L直4に集約 — かつての大排気量ほどの燃費不安はないが、ガソリンは燃費が伸びにくい(WLTCモードでP250が9.5km/L前後)
  2. 実際の不安は「電装・インフォテインメント・エアサス」に集まりやすい — 中古では年式と整備記録で見極める
  3. 見落としやすいのがリセール — 同じランドローバーでもディフェンダーほど値持ちせず、7年目以降に相場が崩れやすい(各社の残価データ)

つまりヴェラールの欠点は、「知っていればグレードの選び方・年式の見極め・手放すタイミングで和らげられる」ものが大半です。

目次

レンジローバーヴェラールの走行・パワートレインで指摘される欠点

ヴェラールは、オンロードでの快適性と上質な乗り味を重視した、いわば「スタイリッシュな高級SUV」です。その性格ゆえに、走りやパワートレインの面では、人によって物足りなさを感じる場面もあります。

① 2トン近い車重で、機敏さより快適性寄り

ヴェラールの車重はおおむね1,804〜1,959kg(Wikipedia調べ)で、ミッドサイズSUVとしても軽量ではありません。豪華な装備と剛性の高い車体がもたらす重さは、落ち着いた乗り心地に寄与する一方、峠道を軽快に曲がるようなスポーティさを求める人には重厚に感じられることがあります。エアサスペンションや各種制御で巧みに抑えてはいるものの、物理的な重量は燃費や俊敏さの面でどうしても不利に働きます。

② 燃費はグレード差が大きく、ガソリンは数値が伸びにくい

現行(2025年モデル)の日本仕様は、直列4気筒2.0Lターボを軸に、マイルドハイブリッド(ディーゼル/ガソリン)とプラグインハイブリッド(PHEV)で構成されます(Car Watch)。かつての大排気量エンジンのような極端な燃費悪化はありませんが、ガソリンモデルはWLTCモードで9.5km/L前後と、車格を考えても燃費は伸びにくいのが実情です。燃料費を重視するなら、燃費に優れるディーゼルやPHEVを軸に検討するのが現実的です。

パワートレインWLTCモード燃費の目安
ガソリン(P250)9.5km/L
マイルドHVディーゼル(D200)13.6km/L
プラグインHV(P400e)10.5km/L
※グレード・年式で異なります。

このように、同じヴェラールでもパワートレインの選び方で燃費は大きく変わります。「ヴェラール=燃費が悪い」と一括りにせず、使い方に合うグレードを選ぶことで、この欠点はかなり和らげられます。

出典: Car Watch「ヴェラール 2025年モデル」(2024年1月)、ネクステージ 燃費情報(2026年7月確認)

③ 本格的なオフロード走破は主眼ではない

レンジローバーの名を冠していても、ヴェラールはオンロード志向の味付けで、岩場や深い泥といった本格的な悪路走破を主目的にした設計ではありません。エアサスやテレインレスポンスにより不整地でも一定の実力は持ちますが、悪路の踏破性能を最優先するなら、より本格的なオフローダーであるディフェンダーのほうが目的に合います。街乗りと高速主体で、たまに雪道や未舗装路を走る程度であれば、ヴェラールで不足を感じる場面は多くないでしょう。

レンジローバーヴェラールの内装・装備で指摘される欠点

美しいと評されるヴェラールの内装ですが、使い勝手の面では好みが分かれます。特に操作系と収納については、指摘の声が見られます。

① タッチスクリーンの操作性に賛否(年式で事情が異なる)

2022年頃までのヴェラールは、2枚のタッチスクリーンを組み合わせたインテリアが特徴でした。見た目はモダンですが、「反応が遅い」「操作中にフリーズする」といった不満が、海外オーナーを中心に報告されています。走行中に空調などをタッチ操作しづらい点も、賛否が分かれるところです。ただし2023年の改良で、インフォテインメントは11.4インチの湾曲タッチスクリーン「Pivi Pro」へ刷新され、無線アップデート(OTA)やワイヤレスのApple CarPlay/Android Autoにも対応しました。中古で選ぶなら、この改良前後で使い勝手が変わる点を押さえておくと失敗が減ります。

② デザイン優先で、収納・実用性は控えめとの声

すっきりとしたデザインを優先しているぶん、ドアポケットやコンソールなどの小物収納、荷室の使い勝手は「同クラスのSUVと比べて控えめ」と感じる声もあります。日常的に大きな荷物を積む使い方が中心なら、契約前に実車で積載スペースを確認しておくと安心です。

③ 一部の素材や仕上げにばらつきの指摘

高級SUVとして内装の質感は総じて高く評価されますが、一部のプラスチック素材や仕上げについては「価格を考えるともう一歩」という指摘も一部にあります。個体差もあるため、契約前に実車で見て・触れて、自分の基準に合うかを確かめるのが確実です。

注意点: 内装の使い勝手やインフォテインメントの世代は、年式(特に2023年の改良前か後か)で大きく変わります。中古を検討する際は、年式・型式とあわせて、画面まわりの世代を必ず確認しましょう。

レンジローバーヴェラールの信頼性・維持費で心配される欠点

輸入高級車で最も気になるのが、故障リスクと維持費でしょう。ヴェラール単体の統計は多くありませんが、レンジローバー系全般の傾向として、弱点になりやすい部位はある程度わかっています。

① 電装・インフォテインメントのトラブル報告

輸入車専門店の外車王SOKENは、レンジローバー系で故障が起きやすい箇所として、電気系統(エアコン、オルタネーター、ドアミラー、パワーウィンドウなど)を挙げています。ヴェラールでも、海外オーナーからはインフォテインメントのフリーズやブラックアウト、ドアハンドルやカメラ・センサーの不調といった電装系の指摘が報告されています。多くの電子制御を積む車ゆえに、経年で不具合の芽が増えるのは避けにくい部分です。

② エアサス・冷却系など、経年で出やすい部分

外車王SOKENは、快適な乗り心地を支えるエアサスペンション(ゴム部品の経年劣化によるエア漏れなど)や、ラジエーター・ホースからの冷却水漏れも起きやすいと指摘しています。いずれも年式が古い個体ほど注意が必要で、交換や修理は高額になりがちです。年式の新しい個体や、保証でカバーできる個体を選ぶことが、こうしたリスクへの現実的な備えになります。

  • 電装系(エアコン・パワーウィンドウ・ドアミラーなど)
  • インフォテインメント(画面のフリーズ・反応不良の報告)
  • エアサスペンション(ゴム部品の経年劣化によるエア漏れ)
  • 冷却系(ラジエーターやホースからの水漏れ)

出典: 外車王SOKEN「レンジローバーの故障が多いと言われる理由」ほか(2026年7月確認)

③ 維持費(保険・部品・整備)が高くつきやすい

車両価格が高く、部品も高品質なぶん、保険料・部品交換・整備の各費用は国産車より高くなりやすいのが実情です。特に電装やエアサスなどの修理は高額になりやすく、想定外の出費につながることもあります。故障が起きやすい部位や、中古で失敗しないための確認ポイント、維持費を抑える工夫は、レンジローバー中古購入の注意点:故障リスクとメンテナンス費用で詳しく整理しています。あわせて確認しておくと、購入後のイメージがつかみやすくなります。

見落としがちなリセール(残価)という欠点

走りや装備の欠点は語られやすい一方で、意外と見落とされるのが「手放すときの価値(リセール)」です。ヴェラールは、同じランドローバーの中では値持ちがそれほど強くない点も、知っておきたい弱点といえます。

輸入車専門店の外車王SOKENのデータでは、ヴェラールの3年後の残価率はおおむね57〜69%とされています。決して低すぎる数字ではありませんが、同じブランドのディフェンダーと比べると差は歴然です。カーセブンの調査では現行ディフェンダーの平均残価率が約109%とされた時期もあり(2023年前後の新車価格水準のデータ。ガリバーの直近実績では1〜3年落ち27.4〜89.1%)、外車王SOKENの3年後残価率もディフェンダー90で71〜78%と、ヴェラールを上回ります。「ランドローバー=リセールが悪い」と一括りにはできず、車種で明暗が分かれるのが実態です。

モデル(ランドローバー)残価率の目安
ヴェラール(3年後)約57〜69%(外車王SOKEN)
ディフェンダー90(3年後)約71〜78%(外車王SOKEN)
現行ディフェンダー(平均)約109%(カーセブン・2023年前後のデータ)

さらにレンジローバー系は、年数の経過とともに相場が崩れやすい傾向があります。レンジローバー本体では、5年後で35〜46%(外車王SOKEN)、7年後には24〜27%(カーセブン)まで下がるとされ、時間の経過とともに下落が加速します。ヴェラールは2017年登場と現行世代の中でも歴が長く、モデルチェンジや走行距離の節目(一般に5万km・10万km超で査定が一段下がるとされます)が近づくほど、相場面のリスクは高まります。

出典: 外車王SOKEN、カーセブン各残価率データ、ネクステージ売却ガイド(いずれも2026年7月確認)

裏を返せば、リセールという欠点は「保証が残るうち・距離が浅いうちに動く」ことで最も和らげやすい弱点でもあります。サイズや価格の近い選択肢として、より小ぶりなイヴォークと迷う人も多いので、リセールの傾向まで含めて比較しておくと、購入も売却も判断がぶれません。

レンジローバーヴェラールの欠点に関するよくある質問

ヴェラールは本当に燃費が悪いのですか?

パワートレインしだいです。ガソリンモデルはWLTCモードで9.5km/L前後と伸びにくい一方、マイルドハイブリッドのディーゼル(D200)は13.6km/L、PHEV(P400e)は10.5km/Lと、選ぶグレードで大きく変わります(ネクステージ)。燃料費が気になるなら、ディーゼルやPHEVを軸に選ぶのがおすすめです。

ヴェラールは壊れやすいですか?

弱点部位ははっきりしています。外車王SOKENは、レンジローバー系で電装系・エアサス・冷却系の故障が出やすいと指摘します。ヴェラールでもインフォテインメントや電装の不調が海外で報告されています。裏を返せば、これらの整備記録と現車状態を確認し、保証でカバーできれば、リスクは大きく下げられます。

中古で買うなら、何年式を狙うべきですか?

予算が許すなら、2023年の改良以降の個体が扱いやすいでしょう。インフォテインメントが11.4インチの新型「Pivi Pro」へ刷新され、無線アップデートにも対応しました。それ以前の個体を選ぶ場合は、画面まわりの反応や動作を実車でよく確認しておくと安心です。

ヴェラールはリセールが悪いのですか?

同じランドローバーのディフェンダーほど値持ちは強くありません。3年後の残価率はヴェラールで約57〜69%(外車王SOKEN)で、7年目以降はレンジローバー系全般で下落が加速します。手放す予定があるなら、モデルチェンジや走行距離の節目より前に動くことが、価値を守るコツです。

レンジローバーヴェラールの欠点【まとめ】

レンジローバー・ヴェラールは、デザインと上質さで所有満足度の高い一台ですが、購入前に知っておきたい弱点もあります。要点を整理します。

  • 走り・燃費: 2トン近い車重で快適性寄り。ガソリンは燃費が伸びにくく、ディーゼル・PHEVで差が出る
  • 内装・装備: タッチスクリーンの操作性は年式で事情が異なり、収納・実用性は控えめとの声
  • 信頼性・維持費: 電装・インフォ・エアサス・冷却系が弱点になりやすく、維持費も高くつきやすい
  • リセール: 同ブランドのディフェンダーほど値持ちせず、7年目以降に相場が崩れやすい

いずれも「知っていれば、グレードの選び方・年式の見極め・手放すタイミングで和らげられる」ものが中心です。魅力と欠点の両面を踏まえ、自分の使い方に合うかどうかで判断すれば、ヴェラールとの付き合いはより満足度の高いものになるはずです。

売却も検討し始めた方へ: ヴェラールを含むブランドの買取相場の傾向と高く売るコツはレンジローバー買取おすすめ|相場の調べ方と高く売るコツにまとめています。

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